仲良し。
「敦賀さん、新しい髪~」
ゆるくふわりとしたパーマをかけた蓮に、キョーコが話しかける。
「あぁ、うん」
「似合いますねっ」
にこっと笑ったキョーコは、蓮の髪をつまんで、
「ふわふわ~やわらかい☆」
キョーコは楽しそうに蓮の髪で遊んで、そして、くしゅくしゅ、と髪を混ぜた。
「あ・・・ついっ」
混ぜた髪をまた戻そうとして、頭を撫でて、
「敦賀さんの髪、なんかさわり心地がよくてとても好きで・・・」
キョーコに頭を撫でてもらえた気持ちがして、蓮もつい、黙って触らせていた。
「楽しそうだね」
と、蓮が笑いながら言った。
「楽しいですっ!!だって、気持ちいいんですもの」
直すのも真剣に直しながら、キョーコは最後、ひょこ、と蓮の顔を横から覗き込んだ。
不意にキョーコのアップに、蓮は思わず少し驚く。
「うん、最初の感じに戻りました!敦賀さん、何でも似合う~」
満足そうにキョーコは正面に戻ってそう言って、にこにこ、と笑った。
「女の子は色々な髪型が出来るから、役も変化を付けやすくていいよね」
「今度わたしもパーマかけてみようかな?それとも新しいウィッグ探しに行こうかな?」
ごきげんなキョーコの髪を、くしゅくしゅ、と蓮も混ぜて、わ、と驚いた声をしたキョーコに、蓮もごきげんに、
「大丈夫、どんな髪でも似合うよ」
と穏やかに笑った。
「またそんな適当な事を言って~だから敦賀さんは・・・(くどくど長々)・・・」
と、反論したキョーコの髪を再び混ぜ、頭を撫でて微笑み、キョーコの尖った唇を静めた。
「もう~・・・」
髪を直すフリをして、キョーコは照れて赤くなった耳を隠した。
2010.4.8
(旧サイト拍手お礼でした)